顧問税理士はそのままでいい。社長の「未来の意思決定」を支える、もう一人のパートナー「社外CFO」の選び方
ありものリンク合同会社、業務執行社員兼 CFOの中島健陽です。
2月に入り、3月決算の企業様はいよいよラストスパート、来期の予算策定も大詰めの時期ですね。
実は私も今、本業(事業会社の経営戦略)の方は、まさにこの「予算編成」の議論の最終局面に追われています。 担当している中長期の事業戦略における新しい取り組みや、逆に縮小・停止すべき事業の精査。それらを「今の計画で本当に儲かるのか?」「リスクを取って投資すべきなのか?」という視点で財務モデルに落とし込み、経営陣が意思決定するための判断材料を作る毎日です。
同時に、立ち上げたばかりのこの会社(ありものリンク合同会社)についても、「そろそろ精緻な事業計画を作らなければ」と、身が引き締まる思いでいます。 大企業であれ、中小企業であれ、経営の本質的な悩みは同じです。 「絵に描いた餅ではない、本当に勝てるロジック(計画)はあるか?」 という点に尽きます。
もし、皆さまが来期の計画を立てる中で、「とりあえず新しい借入で設備投資を」「他社がやっているからDXツールを」と、安易に「外」に答えを求めようとしているなら…CFOとして、私は一度「待った」をかけます。
私の結論はこうです。 「新しい武器はいりません。御社の足元にある『ありもの』を見直すだけで、利益は生み出せます」
今回は、私が本業の現場でも実践している、生き残るためにCFOが考える「ありもの活用術(FP&A)」についてお話しします。

1. 「外」の環境は、これから劇的に厳しくなる
なぜ今、外に頼ってはいけないのか。それは「お金」と「人」のコストが劇的に上がるからです。
帝国データバンクのレポートによれば、政策金利がたった0.25%上がるだけで、企業の経常利益は平均で2.1%も押し下げられます。 そして最も深刻なのは、この変化だけで、現在黒字である企業の約1.8%が経常赤字に転落するという事実です。「低金利でお金を借りて、薄利多売で回す」という、これまでの勝ちパターンはもう通用しません。
さらに、2026年の賃上げ圧力は待ったなしです。 「売上が上がらないから給料は上げられない」と言えば、社員は去り、人手不足倒産のリスクが一気に高まります。
外から安くお金を調達することも、安く人を雇うこともできない。これが2026年の現実です。
2. 税理士は「過去」、コンサルは「理想」。では誰が「現実」を見る?
この危機を乗り越えるヒントは、自社の “ありもの” である過去データの中に眠っています。
しかし、残念ながらその宝の山は放置されがちです。
- 顧問税理士の先生: 「過去」の数字を正しく集計し、税金を計算するのが仕事です。「未来」の利益の作り方は専門外です。
- 一般的なコンサルタント: 「理想」の戦略やフレームワークを語りますが、「現場の数字」に裏打ちされた実行プランまでは作りません。
結果として、社長は「勘」と「度胸」だけで、2026年の荒波に飛び込むことになります。これほど危険なことはありません。
3. 「ありもの」×「FP&A」= 生存確率を劇的に高める
ここで必要になるのが、私の専門領域であるFP&A(Financial Planning & Analysis)です。 簡単に言えば、「社内にある数字 “ありもの” を使って、未来の地図を描く仕事」です。
具体的には、御社の会計ソフトやExcelに眠っている「過去の売上・経費データ」を分析し、
- 「もし金利が1%上がったら、資金繰りはどうなる?」
- 「この事業を撤退・縮小させたら、全体の利益はどう増える?」
- 「賃上げ原資を捻出するために、削るべき『贅肉』はどこか?」
これらを徹底的にシミュレーションします。高額なシステムなど不要です。今あるデータだけで十分です。
東京商工リサーチのデータによれば、中小企業の倒産原因の多くは「放漫経営(事業計画の欠如)」が占めています。 2024年1-5月には過去10年で最多を記録しました。これは、物価高や人手不足といった外部要因はあくまで「引き金(トリガー)」に過ぎず、その衝撃に耐えるための内部の財務規律や計画性が欠如していることこそが、倒産を招く「根本原因(ルートコーズ)」であることを示しています。問題はコントロール不可能な外部ではなく、コントロール可能な内部にあるのです。
裏を返せば、「しっかりとした予実管理(FP&A)を行うだけで、生存確率は劇的に高まる」ということです。 「数字を見る」ことは、単なる確認作業ではなく、会社を守る最強の盾になるのです。
結論:御社の「社外CFO」として
「ありものリンク」という社名には、「特別なものを探すのではなく、今ある価値を繋ぎ合わせて未来を作る」という想いを込めています。
大企業には、このFP&Aを行う「CFOチーム」や「経営企画室」がありますが、中小企業が専任者を雇うのはコスト的に困難です。 だからこそ、私のような「外部のCFO(ビジネスパートナー)」を使ってください。
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御社の金庫やPCに眠っている「ありもの」を、私が最強の武器に変えます。 まずは一度、現状の数字を見せていただけませんか?
